Everlasting Lovers *ディアラバ*
第7章 幼き日の記憶
濡れた髪を乾かし、シュウさんの部屋に向かう。
「 まだ2日目なのに、いろんなことがあった気がする。」
吸血鬼 相手にこんな簡単に心を許しつつあることに驚きつつ、少し動けば 話し相手がいる この環境がとても居心地が良く感じた。
「 …シュウさん、失礼します。」
ドアを叩くが 返事はなく、鍵がかかってないので 恐る恐る覗いてみる。 彼は イヤホンをつけ 寝転がっている。
「 寝てるのか、起きてるのか …」
様子を伺おうと覗き込むと、
「 何の用だ?」
目を開いた彼と目があう。
「 すっすみません。勝手に部屋に入って … 」
「 どうでもいい。用がないなら 消えてくれ。」
そう言うと、彼は再び瞼を閉じた。
「 あの …
エドガー 、覚えていますか?」
彼の体がビクッと動き、起き上がる。
「 は?」
先ほどとは違い はっきり開いた彼の瞳はゆらゆらと揺れていた。
「 私はエドガーの妹です。 … たぶん シュウさんとも昔 お会いしたことがあると思います。」
彼はハッと思い出したかの様に私を見る。
「 あんた、あの時 付いてきた… 」
「 覚えてたんですね!」
彼は困惑した様に、私を見つめた。
「 なんで今さら、あいつの妹が 俺の前に出てくるんだ? あんたは一体 … ?」
「 兄を探しに来ました。シュウさん、兄について 何か知りませんか? 」
彼の表情が陰って見える。
シュウさん … あなたは何か知っている?