The result of revenge [ディアラバ]
第6章 Casual everyday~何気ない日常~
今私はレイジさんが料理してる姿を、キッチンにあるテーブルに座って眺めている
とても手際が良く、無駄が無い
「思わず見とれちゃいそうです...」
と、うっかり口に出してしまうと
「料理の最中は話しかけないで頂けますか」
と、怒られる
昨日、アヤト君にバスルームでばったり会った後、色々あったけど、結局レイジさんに助けてもらったんだっけ...
そして今日は、学校へ行かなくても良い日だと言うので、こうしてゆっくりレイジさんの料理を後ろから見学させてもらっている。
「さ、出来ましたよ。私は兄弟達を呼びに行って参りますので、ユウラは料理を食卓へ運んでおいて下さいね」
そう言って、レイジさんは兄弟達を呼びに行ってしまった
私は言われた通りに晩餐会の準備をした
この間レイジさんは、
『晩餐会ねぇ...貴女が思っている様なものではありませんよ?本当に、どうしようもない。』
なんて言ってたけど、それがどんなものなのか...
完成した食事を目の前にして、ボーっと立っていた。
すると、突然背後から声がする
「...邪魔です。どいて下さい...」
「カ、カナト君!!」
びっくりして振り返ると、そこにはカナト君が居た
ぬいぐるみを抱っこして、相変わらず機嫌が悪そう...
「そんな大声出さないでもらえますか...?」
そう言いながら、突然不気味な笑顔に切り替わる
「あ、..ごめんね...」
私はすぐにカナト君の前から移動した
すると、私の前を通り過ぎ、迷わず席についた
カナト君は何を考えているか分からないから、すごく怖い。不機嫌そうだと思えば、今みたいに突然笑ったり...
今はぬいぐるみに何か話しかけているけど、何を言っているのかまでは聞こえない
あまりジロジロ見ないでおこう...
それから少し待っていると、レイジさんが戻って来た
何故かとても疲れている様に見えたのは気のせいかな...?
レイジさんの表情を確認した後、テーブルの方へ向き直ると、
もう既に全員が席に座っていた
改めて6人を目の前にすると、やっぱり少し怖い...