第3章 幼少期
私は犬神メイとして生まれ変わった
人間と人間の間から産まれた私
人間として産まれた“私“
だけど
妖怪の“ボク“もいた
そしてこの町“浮世絵町“
私は ボクは
[ぬらりひょんの孫]の世界に産まれたみたいだ
~犬神 自宅
縁側に座り膝の上で寝ている猫を撫でる少女
風が吹くと少女の美しい髪が靡く
『…今日か』
少女__否、メイは言葉を噛み締めるように呟いた
「 あぁ そうだな」
何処からか男性の声が聞こえた
『斑 起きてたの?』
メイは、声が発した方に目を向けた
そこには “へんてこな猫“
「あぁ 今起きた」
へんてこな猫__斑はメイの膝の上で口を大きく開け、手足をグーッと伸ばし欠伸をした
すると
《主 ここにおられましたか》
メイは声のした方に顔を向けた
そこには一匹の純白の蛇
『白』
《奴良家の情報が…》
届きましたと言うつもりが途中で切れた
何故なら
『白 お疲れさま』
とメイは白の頭から体にかけて手を滑らすように撫でた
白は気持ちいい良さそうに目を閉じた
いい感じの雰囲気が出ているのが腹立たしく思う
斑
「おい、早く報告をしろ」
《なんだ 嫉妬か?》
白は斑に挑発した
「あんま、ナメた口叩いてんじゃねぇぞ 蛇風情が」
斑は白に殺気立っていた
《喧嘩なら買うぞ たぬき》
白も負けじと殺気立てた
すると
『…はい、そこまで』
メイはいつの間にか降りていた斑抱きかかえて
膝の上に戻し
白を肩の上に乗せた
『2人とも可愛いんだから喧嘩しないで』
と、左手を斑に
右手を白に__
メイは微笑み、優しく頭を撫でた
「《(主/メイはこうゆう事をサラッと言うからなお、たちが悪い/んですよね)》」
二匹は、はぁっとため息をついた
『…?』
メイはため息をつれたことに疑問を持ち
首をコテンと傾げた