第2章 二度目の再会
さっきまで目を釣り上げていた二人が同時に声を上げ、ポカンとした顔で私を見つめた。
「え…そうなんですか…!?」
「なんか…すんません」
「とにかく、詳しいことは澤村君に聞くから。二人とも、こっちに来て」
手招きして体育館の扉を開こうとした。…けど、中から鍵がかかっているようで開けられない。前に挨拶に来た時は、鍵はかかってなかったのに。
「それ、キャプテンに締め出されたんです」
ポツリ、と日向君が言った。
どうやら二人は、何か問題を起こして出入り禁止になってしまったらしい。あれだけ騒いでいたら無理もないかもしれないけど…。
日向君は、鮮やかな花が萎れてしまったようにしゅん、と肩を落とした。隣の男の子もソワソワと落ち着かない。
中にいる誰かを呼ぼうにも、練習で声を張り上げている部員達には届かなそうだ。私はため息をついて、腕時計を確認した。
「きっと、もうすぐ練習も終わるから、そしたら中に入れるよ。それまでに、もうちょっと詳しく説明してくれる?」
目の前の二人は悔しそうにお互いを見合ったあとで、コクリとしぶしぶうなずいた。