第9章 My sweet honey
「見んなや~!!」
スケッチブックを、取り返そうとする俺に、
それを取られないために、
胸にしっかりと抱え込み、
上目遣いで俺のことを、見上げ
「見たい❤」
.....
........
「じゃ、いいけどさ...」
...ずりーよ。
俺がその顔に弱いの分かっててさ...
智は満面の笑みでスケッチブックを開いた。
....
.........
(だから、ヤダって言ったのに...)
「これ...俺?」
「まあ...いちおう...」
「くっ...フフっ
...はははぁ/////」
智は、涙を流して笑った。
そうでしょうね....
分かってたよ...
俺だって、それ見せられたら、笑うわ...
自分でもドン引きのクオリティーだよ...
どうせ。
天才に見せる絵じゃないことくらい....
涙を拭きながら、智が、
「これさ、社会の教科書に載ってたさ、
....なんだっけ...?」
(社会の教科書?
.....あ~..分かっちゃった...)
「..クロマニヨン人?」
「あっ!そう、それ!!」
俺は、絵なんか、
描こうって思った自分に、
呆れるばかりで、腹もたたない。
すると、智は、
「この絵、俺に、ちょうだい❤」
と言った。