第5章 再会
「…安心しました。」
背後で、ふふっと声が聞こえた。
固さに満足し、大きな手で強く握る。
そして素早く、しごきはじめた。
「……はあっ………は……っ……!!」
そん…な…
………そんな…に
…され……
……う………されたら…
──ギシッ ギシッ ギシッ ギシッ ……
さっきまで痛かっただけだったのに
どうしてだろう。
───ギシッ ギシッ ……
今はちがう。
───ギシッ ギシッ ……
認めたくない
認めたくない
───ギシッ ギシッ ……
……のに…
────ギシッ
込み上げる何かを押さえきれなかった。
「っっっっ!!!!!!!」
びゅっ びゅ びゅっ …
びくん
びゅ …… びゅっ…
シーツの上に、僕が散らばる。
パタンと、横に倒れた。
同時に、ぐぢゅりと彼が抜ける。
彼も息を荒くしていた。
「……危ない…ところでした。」
「つい夢中に、なってしまいました。
申し訳ございません。」
彼が何か言っていたが
心臓の音が大きくて
全然聞こえなかった──────
起き上がった彼は、
乱れた服をただして服を整える。
髪を結い、
垂れた前髪を耳にかけた。
そしてまだ
ぐったりとしている僕の腕の縄を解く。
「今夜はここでお休みください。
……朝、お迎えにあがります。」
パタン
静寂が、僕を包んだ。