• テキストサイズ

アイサレテル [R18]

第4章 嫉妬




始めての経験に、少女は困惑した。




こんなに近くにいても

顔を近づけても、目があっても

男はやわらかく微笑むだけで

それ以外に無い。




おしりの下にあるそれが

熱を帯びない。

固くならない。





いつもなら求めずとも貰えていた愛を

この男はくれない…








わからなかった。








込み上げるこの“何か”は、


いったい何なのだろう──








そう考えていたとき、

男の名を呼ぶ女の声が聞こえた。





「…母さんだ。机の下に隠れて。」





少女は息を殺した。





「やっぱりいたのね、リヒト。音読なんてしているの?」




「…あぁ。うるさかったかな」





近づこうとする彼女にリヒトから近づく。


それを彼女は嬉しそうにし、そして抱き締めた。




「あの人が…、行ったの。きっとまたあの女のところ。本当に酷い人。私がいるのに…。養子なんて汚いものも連れ込んで」



両手でリヒトの顔を愛しそうに包み込む。



「……可愛い私の子。…リヒト。お母さんを…私だけを愛して?」



一度、二度…

彼女の口づけを受け入れてから

リヒトが激しく彼女の口を唇で覆った。













見えない二人から聞こえてくる



唾液の音



漏れる声



机上に、ガタタンッ と乗った



大きな音が真下の少女の耳をつんざく。








そして間もなく




ギシッ…ギシッ…と、




軋みながら机が揺れ始めた。











這って少女はリヒトの足元に向かった。



見上げると、




持ち上げられたひくつく両足の間に



ずちゅずちゅと音をあげながら



差し込まれ抜かれる




血筋の浮き出た肉棒がみえた。








ギシ…ギシ…ギシ…ギシ…









そしてリヒトと目が合う。







彼は恍惚な顔をし、


にやり、と笑った。














少女は唾を飲んだ。



















目の前にぽたぽたと女が滴る。









その小さな水溜まりが






憎たらしいと思った。






なぜか、またわからなかったが


少女はひたすら憎たらしかった。




/ 50ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp