第3章 謎の少女
「ねぇ、あの子誰?」
「あ、ルーリナさん!!私もよく分かんないんだけどドラゴンさんが連れてきたの」
「ふーん、で、何で訓練怠っているの?」
「…えっと」
「まぁいいわ。あの子の名前は?」
「サボ君です!!」
「そう」
ルーリナは訓練中の少年少女の間を縫って進む。
ルーリナが通ると、誰であれ会釈する。
「…ふぁ~あ」
「立って私の元へ来なさい!」
「…ッおわぁ!!!」
サボの体は勝手に動き出した。
そしてルーリナの目の前に立たされた。
「…え?え?」
「何故訓練をしないの?」
「お前誰だぁ?」
ザワザワ…
「あいつ勇気あんなぁ…」
「ルーリナさんに向かってお前って」
「ある意味スゲェけどよ…」
ルーリナは冷ややかにサボを見下した。
自分より少し背が低い少年を。
「何だよ…」
「礼儀がなってないわね。まぁ、いいにしましょう」
サボは少しイラ立ちを覚えた。
何故自分と同じくらいの歳の子供に偉そうな言い方をされなければならないのか。
「質問に答えなさい」
「だって俺はこんな訓練しなくたって強ぇから……?えっ!?」
「あらそう」
「何で俺勝手に喋って…」
呆然とする中、コアラが慌てて駆けてきた。
そしてサボの頭を叩いた。
「バカぁ!!!ルーリナさんはねぇ!!この革命軍の司令官部の一人なんだからね!!」
「はぁ!!?こいつが!?」
「こいつなんて失礼でしょ!!ルーリナさんは私たちの監督をドラゴンさんに任されてるんだよ!?」
「だってガキじゃねぇか!!」
「えぇ、歳は対して変わらないはずよ。でもね、経験値と強さが違うわ」
ルーリナは冷たく言い放った。
それに喰いいったサボはルーリナを睨んだ。
「だったら俺に勝ってみろ!!」
「いいけれど、私の勝利なら真面目に訓練すると誓いなさい」
「受けて立つ!!」