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猫王子と犬平民

第15章 猫王子と修学旅行


「今の状況を整理しよう。とりあえずホテルから西東の半径2Kmはくまなく探したはずだ。この範囲にはいないと踏んでもいいだろう。問題は北と南だが…」

真田「南は海や、まず見た限り海にはおらへん。…こんな事考えたないけど、海に流されたりしとったら…」

川崎「嘘や!!が…あの運動バカなが流されるわけあらへん!」

田中「せやけどもし気絶でもさせられてたら…海は星も見える…もしかしてほんまに…」

川崎「嘘や!絶対嘘や!!!そんなん絶対信じへん!!」

「落ち着け。多分、海に流された可能性は少ない。あの時間は潮の流れも緩やかだ。流すには波の力が弱すぎる」


残るは南。南は少し崖になっている。いくら気を失っていたと仮定しても月島1人ではを運んであの崖を昇るなんて事は不可能だ。


川崎「そんなん分からへんやん!麗華の家はお金持ちやで!?船なんていくらでも出せるやん!」

「っ!そうか…僕は見落としていたらしい。礼を言うよ、川崎」

川崎「…へ?」

「月島の家の事を考えていなかった。あいつは電話1本でいくらでも人を呼ぶことが出来る。それにあのヒント。沖縄では星なんてどこでも見える。それをヒントとして出したのは意味があったんだ。ただ星が見える場所じゃない、このあたりで一番星が綺麗に見える場所…つまり、南に位置している崖のどこかだ」

田中「よっしゃ!そうと分かれば早速行動や!」

真田「ちょ、待てや赤司!そこからどう絞るん!?あの崖は危ない。むやみに探しても俺達が怪我して動けへんくなる事だけは避けなアカン!」

「心配ない。完璧にこだわる月島の事だ、星が一番見える場所に決まっている。それが分かれば、探す場所も決まったも同然だ。行くぞ、時間が惜しい」


この南に位置する崖には有名なスポットがある。昔父に連れて行ってもらった記憶があった。星が綺麗に見える場所で、財閥界ではちょっとした有名スポットらしい。多分、真田コーポレーションにも話は伝わっているだろう。




もう少しだけ待っててくれ、…
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