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猫王子と犬平民

第15章 猫王子と修学旅行


先生「っ!星野(担任)先生!!!!ロビーの方がさんが女生徒と一緒に出て行くのを見たそうです!!」


その従業員もこちらに来てくれていた。すぐにその人の元へ向かう。


「本当に見たんですか!!!」

従業員「え、えぇ。凄く薄着で外に出られてましたから。声をかけようとも思ったのですが、なにより険悪そうな雰囲気でしたので」

川崎「その女生徒ってどんな人やったんですか!?」

従業員「えぇ、と…とても綺麗な方だったので、もう一度見れば分かるかと…」

「先生、今すぐ全女子生徒をロビーに集めてください」

先生「せやけど…」

「人1人いなくなってるんだ!!!どちらを優先すべき事かくらい分かるだろう!!!!!」

先生「は、はい…」


早く、早くしてくれ…いくら沖縄と言えどももう10月。夜は寒い。まして海の近くにでもいたら、浜風に凍てついてるかもしれない…


先生「これで全員や」

「すみません、それではさっそく確認お願いします」

従業員「分かりました」


従業員さんは1人1人顔を確認していく。もうほとんどの生徒が事情を知っているのか、を思って泣き出す者、無事を祈るものでいっぱいだった。そんな時


従業員「あ、この人…です」

「「「「「「「!!!!!」」」」」」」

「…月島」

麗華「…クスッ…あーあ、もうばれちゃった」


月島は壁にもたれかかり、腕組みをして立っていた。僕はその顔目掛けて拳を振り上げた。

月島は目を閉じることも無く、真っ直ぐに僕を見つめた。


麗華「…殴ればよかったのに」

「お前は殴る価値も見当たらない。そんな事をしても俺の手が汚れるだけだ」

麗華「…赤司君もあの女と同じ事言うんだね」
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