第15章 猫王子と修学旅行
消灯時間も30分が過ぎた。もちろん誰も寝ておらず、それぞれの時間を過ごしていた。
先生「~~~~っ…どこに…や…警察…した…」
田中「なんや?外騒がしいなぁ」
真田「何かあったんやろか」
男子生徒「大方が抜けだしたとか?」
男子生徒「あり得るなぁ、それ!!!」
周りは笑うが、僕は口の中が渇いていくのが分かった。嫌な予感がする。悪寒を感じたあの時と同じ、嫌な予感だった。
男子生徒「ちょ、オイ赤司!!!」
一緒に将棋を指していた奴が慌てて僕の名前を呼ぶが、今は振り向く余裕も無い。将棋盤が崩れるのも忘れて、走って廊下へと出た。
そこにはたくさんの先生と、川崎がいた。
先生「…赤司、もう消灯時間は過ぎt」
「何事ですか、この騒ぎは」
先生「お前には関係ない。早く戻って寝るんや」
「…川崎、何があった」
奈央「赤司君…」
先生「川崎!!!この事は言ったらあかん!」
「川崎」
僕が一睨みすると、川崎はもともと握っていた拳をさらに握りしめ、真っ直ぐに、しかし涙を流しながら衝撃的な言葉を僕に告げた。
川崎「が…が戻って来ぉへんのや…」
「なん、だと…?」
先生「川崎!!!」
川崎「もしかしたらは、何かに巻き込まれてこのホテルの中に監禁されてるかもしれへん。そうやったら皆にも探してもらった方が早い!!」
先生「そんなドラマみたいな事、あるわけないやろ!」
川崎「せやかて、もしm」
「うるさい!!!!!!」
ちょっと待ってくれ、思考が追いつかない。が…が、いない…?