第15章 猫王子と修学旅行
それから麗華ちゃんは罰が悪そうにあたし達の後ろをついて歩くだけだった。いくら話しかけても返事は短い。まぁ、この短期間で受け入れろってのが無理な話かもしれないけど。
そうこうしているうちに最初のお菓子売り場についた。
『これが噂の紅イモタルト…ちょ、見て見て奈央!!すっげー美味しそう!』
「本当だ~」
『…あれ?』
「何~?てか、君誰ー?」
『…あれ!?奈央!?王子!?皆!?ちょ、どこ行った!?』
「…ねぇ、無視~?」
『あぁ、ごめんごめん!てか君でかっ!!!はっ!?でかすぎ!!!何食べてんの!?つーかその髪地毛!?』
奈央だと思って話しかけたら、まさかの知らない男の子でした。…なーんて話だったらまだ可愛いと思う。だけどその男の子、尋常じゃないくらいでかいからね!そして髪がなんと紫色!!!日本人だよな!?
「あ~、よく言われる~。でかいのは昔からだし、何食べてたかなんて分からない。あ、でもお菓子は大好きだよ~」
『お菓子!?そんな低栄養なもの食べてそんなに大きくなるわけないだろ!!!ほら、その秘密を教えろ!いや、教えてください!!!』
「え~?君めんどくさーい」
初対面の人にめんどくさいって言われた…軽く傷ついていると、奈央があたしを呼ぶ声が聞こえた。
奈央「着いて早々何迷子になって…んね、ん…」
『迷子じゃないから!ちょっと試食をいだだだだだ!!!だから意味も分からずにすぐ叩く癖をどうにかしなさい!!!』
奈央「む、紫原敦!!!!」
「あららー?俺の事知ってるの~?」
『は?何、知り合い?って…まさかとは思うけどさ、どっかの犬やガングロ、腹黒や王子と一緒なわけないよね?たまたまアイツラと同じで髪の色と名前がリンクしてるだけだよね?』
「うるさいぞ、お前ら」
「あらら~?赤ちんじゃん」
「敦か」
『…やっぱりかぁぁぁぁぁ!!!!!』
やはりこの紫君はあのキセキの世代だったようです。つーか赤司反応うすっ!!!