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猫王子と犬平民

第15章 猫王子と修学旅行


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実はあたし、モノマネ大得意なんだよね~!くくくっ、初めて赤司に勝った!!!


『よーし、気を取り直して…枕投げ、開始だぁぁぁぁぁ!!!!!!!』


あたし達は男女関係なく全力で枕投げを行った。だけどあたしは熟練者、それに現役運動部。そこらの男子より強い。

赤司はあの最強バスケ部の1年主将、やっぱり強い。多分、お互いにノーヒットだろう。そしてそれは多分、あたし達2人だけ。事実、この戦いによって勝利が決まる。


女子生徒「!頑張って!!」

男子生徒「赤司ぃ!負けるんやないで!」

『ふふっ…まさかこういう形で王子と決着付けるとはね』

「僕もそう思っていたよ、ポチ。じゃあ、やろうか」

奈央「いや、これただの枕投げやから」


バチバチっと火花が散る。例え枕投げでも…いや、枕投げだからこそ赤司に勝つ!だってこれくらいじゃないと赤司に勝てそうにないからね!!!

枕を2つ手にして赤司と向き合う。それから1つ投げ合ってお互いにかわす。手持ち1つで激しい攻防戦が始まった。


「ふっ、面白い。ここまでやるとは思ってなかったよ」

『それあたしの台詞!』

「だが…それもここまでだ。そろそろ決着を付けるぞ」


意味深な言葉を最後に、あたしの攻撃を簡単にかわし背後につき、気付いた時には後頭部に痛みを覚えた。その動きはとても早く、何が起こったか分からない。まるで…


『なん、で…まるでこうなる事が分かってたみたい…』

「クスッ…そうだね、分かってたよ。僕はこの眼がある限り誰にも負けないさ」

男子生徒「「「「「う、うぉぉぉぉぉっっ!!!!」」」」」

田中「赤司すげぇ!かっこええ!!!」

女子生徒「きゃーっ!素敵!」

『…くっそぉぉぉぉぉ!!!!次は…次こそは、勝つ!!!』

奈央「いや、せやからコレただの枕投げやから」


そうだけど!そうだけど悔しかった!!!あたしの無敗記録もここで終わりか…

けど、楽しかった。それに、赤司もちゃんと打ち解けたみたいだし、赤司が一番楽しそうだったから、いっか。
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