第15章 猫王子と修学旅行
部屋に戻ると、まぁ…一言で言えばカオスだった。というか、僕の荷物までもが荒らされた形跡が見えるのは気のせいか。
『おっ!盛り上がってるねぇ!』
男子生徒「!!遅いで!!!っと…赤司も帰ってきたんやな」
『もっかいチーム決めからやるぞー』
女子生徒「ええで!って…赤司君はどうするん?」
男子生徒「せやな…赤司、無理してやる必要はないんやで」
「僕は…」
『赤司ももちろんやるぞー。はい、じゃんけんぽーん!!!』
は気付いていないのか。僕がやる事に対して皆がビビっているという事を。そりゃぁ僕に枕をぶつける勇気があるのはしかいないからな。
ジャンケンをするととは違うチームになってしまった。やばい、心細い帰りたい。
『うーし!じゃあ始めるぞー!第5回、チキチキ枕投げ大会~』
男子生徒「5回もやってへんで!?」
『女バレの合宿では恒例なんだよ。んで、今日がめでたく通算5回目だ』
女子生徒「私ら関係あらへん!」
『つーことで、記念して赤司に一発芸をしてもらいたいと思いまーす』
「…は?」
『は?じゃねーよ。朝約束したじゃん?遅れた分、一発芸でも何でもしてやるって』
…そうだった。そんな約束してたっけ。だが誰がこの状況を予測出来た?僕の中ではあの班の中だけの話だと思っていたのに。
『何?約束破るわけ?お・う・じ?』
…こいつ絶対楽しんでる。バカにされたみたいで…いや、にバカにされた事にイラついて、もうどうとでもなれと思った。見てろ、僕が笑わせてやる。
「分かった。いくぞ」
奈央「ぶっ!!ちょ、ホンマにやるん!?カメラ、カメラ用意や!!!」
『準備バッチリだぜ奈央さん!』
…やめてくれ、切実に。