第15章 猫王子と修学旅行
みっちゃんの話を皮切りに、いろんな場所からピンク色の話題が飛び出してくる。人のそういう話を聞くのは嫌いじゃないし、むしろ嬉しい。あたしだって女子だし!一応女子だし!!
後は飛び火が来ない事を祈るだけ…
女子生徒「は赤司君とどうなったん?」
『やっぱり来ますよね!!!確実に来ますよね!!!」
女子生徒「当たり前やん!ほんで、どうなってん!?」
『どうって、普通だよ。赤司とは普通。以上」
女子生徒「えぇ!?嘘やん、絶対!なぁ、奈央!」
奈央「んー、半分本当で半分嘘やな」
『ぶっ!!!何それ!聞いてない!」
奈央「聞いてないも何も、自分の事やん。、答えるかどうかは任せる。真剣な話やからな」
『お、おう…』
やだ、奈央ちゃん真面目…でも、これで不真面目に答えるほどあたしはバカじゃない。答えられるかどうかは置いといて、あたしは真剣に奈央を見た。
奈央「赤司君の事、どう思ってるん?」
『…分からない』
奈央「好きか嫌いかって聞かれたら?」
『…好き。だけどそれは多分、皆が想像してる好きとは違うと思う』
奈央「…ほうか」
『けど、…けど多分、前の気持ちとも違う。赤司はあたしにとって王子でしかなかったけど、今は何て言うか…』
奈央「…ほうか。最後にもう1つ質問や。は依然、友達から恋人になる事はないて言うたな。それ、今でもそう思うてるん?」
『…分からない、けど…否定も出来ないと思う』
奈央「…そこまで分かってれば十分や。頑張れ、」
奈央の言葉に、周りの皆も頷いてくれた。あたしは幸せ者だ。こんなにもいい友達に恵まれているから。
そう言えば、赤司はちゃんと周りに溶け込めただろうか。