第12章 猫王子と体育祭
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『お願い!』
「嫌だ」
『まじお願い一生のお願い赤司ぃぃぃ!!!』
「必要性が感じられない」
『感じる!あたしの心が癒される!』
「嘘だな。どうせ笑うだけに決まっている」
『それもあるけど!!!』
「だから嫌だ」
『赤司ぃぃぃぃぃ…』
何故こうなっているかというと、あたしのお願いによるものだけど。
「大体ハチマキは本来額に結ぶものだろう。どうして猫耳にするのかが僕には理解出来ない」
『だって猫耳じゃん!赤司猫王子じゃん!完璧じゃん!ぶはっ!やべぇ想像するだけで笑えて来た!!!』
「…」
『あぁぁぁお願いだから無視しないで!!そんな眼で見ないでくれぇぇぇぇ!!!』
春「…?」
『はいはーい傷心中のちゃんですよーって…春!?ちょ、何でアンタがここにいんだよ!つーか皆いる!?』
春を始め、そこには東京時代の友達がいた。つーかまじで何で京都にいるんだよ!!!
春「ははっ!相変わらず口悪いな!ま、それがだもんな!」
『春も相変わらずあたしの事バカにしてんだなコラ。つーかまた身長伸びた!?死ね!』
瑞穂「夏休みぶりだね、!が東京に帰った時連絡無かったからさ、私達も内緒で来たんだ!」
『内緒は良いけど何でいんの!?つーか何で皆いんだよ!暇人なのか!?』
友人「うわー、広いねぇ!さすが洛山」
『わざわざその洛山まで来たのに無視はひどくね?はっ!無視で思い出した。ごめん、忘れてたわ。赤司』
いきなりの友人の登場で完全に空気と化していた赤司が、ぶすっとした表情であたしを睨んでいた。何あれ拗ねてるの可愛い。