第2章 bad end *the opening
「んっ……ん」
顔が熱い。体が熱い。触れているところが熱い。
今にも溶け出してしまいそうなくらい。
十四松くんのパーカーによっていつもよりも濃く、鮮明に感じる彼の匂いにくらくらする。
そのせいで、啄むようなキスから深いキスへ移行した頃には私の思考回路はショート寸前だった。
「っは…凛ちゃん…」
「ん…ふぁ……じゅ、しまつく…」
つぅ…と2人の間を銀糸が繋ぐ。
そのまま十四松くんが私の服に手をかけようとした、その瞬間、勢いよく襖が開いた。
「たっだいま〜ぁ……え?」
「「ぅわああああっ!」」
驚いて2人して後ろへとぶ。
…そこに立っていたのはおそ松くんだった。
「あれ…? なんかこれ、俺邪魔だった?」
「いやいやいやいや、だ、大丈夫!」
咄嗟に否定するが何をしていたかなんてきっとバレバレだろう。
「…十四松〜、何やってたんだよ〜」
「そんなこと聞かなくてよろしいっ!!」
口を開きかけた十四松くんの言葉を遮って大きな声を出す。
終始ニヤニヤしているおそ松くんを軽く睨みつけた。