第2章 bad end *the opening
お願いだから忘れてくれと懇願したのちに私は帰路についた。
帰り道、スマホをかまいながら歩いているとピコンとバナー通知がおりてきた。
『十四松 : 凛ちゃん!!次の日曜日もあそぼうね!おうちでまって…』
くすりと笑みが零れる。
「かわいいんだよなぁ」
成人を迎えた大の男に言う言葉ではないかもしれないが、それが一番当てはまる。
…おうち…
それは『今日の続きをしよう』という意味だろうか…?
いや、そこまで考えてないかな。十四松くんだし。
……ん?
「…」
不意に背後に視線を感じて、振り返る。
「気のせい…?」
…実は最近似たようなことが2回あった。
どちらも何もなかったのだけれど3回もとなると…やはり、気味が悪い。
足早にその場を離れた。