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誰も知らない。【気象系BL】

第3章 嫉妬 × Purple。


なんでここでニノの名前が出てくんだよ


「にのみやくんはねぇ、」



え?





「じゅんくんがちゅきっていってた!
でもね
むねもちゅきだって!」


恥ずかしそうにグフっと笑うと


「むねー!帰るよ!」

「あ!おかあたん!」


むねは走ってお母さんの所に行ってしまった。





ニノが俺を好きだって…?
なんだよそれ…









それからというもの
俺は仕事でニノと会うたびに
目で追うようになった



ニノを見れば見る程感じるのは
俺との“違い”。

人の懐に入り込むのが上手くて
なんでも器用にそつなくこなせて
ガツガツしてなくて自然
いや寧ろ
ヤル気があるんだか無いんだわからないくらいユルくて
でもそれがまたニノの大きな魅力で。




『欲しい』と思った。


ニノの才能が。

全てが。



俺は強欲だ。

欲しいモノはなんだって手に入れたくなる。
そのための努力は惜しまない。
だけど…

『欲しい』と思ったソレは
モノじゃなく、人で
しかも、男だ…。




『にのみやくんはねぇ、じゅんくんがちゅきっていってた!』





むねの言葉が甦る。


プライドが邪魔をする。




ニノ…黙って俺のモノになればいいのに。
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