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誰も知らない。【気象系BL】

第21章 ネコ科のふたり


タチになってみる、か…?
いやいやいや
何年ぶりよ

そりゃあさ、昔はね?
ブイブイ言わせてましたよ
女の子相手にね

今更そっち側になるなんて…やっぱ無理
ネコの良さ、男の良さ、知っちゃってからはさ…


『…ニノ? 何考えてるの?』

『何でもないよ』




―――― それとも何!? ニノはエッチ出来なきゃ付き合う意味がないって言いたいのっ!?




大事な事はそれだけじゃないって
わかってる
拘ってるつもりもなのに
なんか、こう…モヤモヤする

抱いてほしいだけだったら
相葉さんはきっと俺を選んでない




――― 好きになっちゃったんだもん。
今までも大好きだったけど、別の意味で好きになっちゃったんだもん。




誰かの代わりとかそんなんじゃなさそうだし
ホントに相葉さんは、俺を…


『…ごめんね。』

『…え?』

『ニノのこと、悩ませちゃってるよね、俺』


渇いた声で笑うけど
笑えてねーよ
ちっとも楽しそうじゃねーよ


『優しいから、ニノは』

『そんな事、』


同情で付き合う事をOKした訳じゃない
相葉さんだから、イイと思えたんだ


『……ごめんね』

『謝る意味がわかんねーよ』


どうしたらコイツの事
ホントの意味で笑顔に出来るんだろう
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