第8章 強くなりたい。
ピィー!!!!
りんは笛を鳴らした。
「…ん?この音。殺生丸さま。りんですな?」
邪見が殺生丸を見上げて言った。
殺生丸は進める足を止めずに言った。
「行け、邪見。」
(やっぱりわしが行くのか…)
邪見は阿吽に跨ってりんの元へと急いだ。
「……あ、邪見さまー!!!!」
ドォン!!!
「こぉらりん!わざわざこの邪見さまを呼び出すとは何事だ!」
邪見は短い手足をジタバタさせた。
「邪見さま。阿吽を貸してほしいの。」
「なに?どうするのじゃ。」
「りん、今度みんなに付いて妖怪退治に行くの。」
「…な、なんじゃとおおおおお?!?!」
邪見の声は、村中に響き渡った。