第6章 喧嘩するほど?
「…犬夜叉、来てくれてありがとう。」
かごめは犬夜叉の腕の中でそっと呟いた。
「殺生丸よりは遅かったけどな。」
少し悔しそうな表情の犬夜叉。
「あ…このハンカチ。」
かごめは、犬夜叉が巻きつけてくれたハンカチを見た。
「川で洗ったけど、汚れは落ちなかった。またお前の血で汚れちまったしな。また、洗ってくる。」
犬夜叉の言葉に、かごめは微笑んだ。
「ありがとう!犬夜叉。」
そして、犬夜叉にぎゅっと抱きついた。
「は、はやく帰るぞ!!」
ーーー
「殺生丸さまは、いっつもりんのこと助けに来てくれるね!」
りんが殺生丸の隣で嬉しそうに言った。
「りんも、犬夜叉様たちみたいに殺生丸さまと喧嘩してみたいなぁ。」
殺生丸は驚いたようにりんの顔を見た。
「なーんて。えへへ。たまにしか会えないのに、喧嘩したら勿体無いね。」
「…馬鹿なことを。」
りんは、殺生丸と一緒に星空を見上げた。
喧嘩するほど、仲がいい。
おわり