• テキストサイズ

人間と妖怪の恋物語

第4章 いつまでも一緒


「……小夏様っ!!」

「あらりん、おはようって…あなたその格好どうしたの?!」

小夏はりんを見て驚いた。


「柳沢様に、今日の朝早く来いと言われてっ、…それで、上様の前でお辞儀して待っていたら名前を聞かれて…今夜、寝屋を共にしろって…!」

りんは早口で小夏にさっきの出来事を訴えた。


「ちょ、ちょっと待ってりん!早くて何を言ってるか分からないわ!とりあえず、落ち着いて…」

りんと小夏は小さな部屋に入った。


そして、朝の出来事を詳しく小夏に話した。


「….…柳沢様は、最初からそういうつもりでりんをこの城に呼び寄せたのね。」

りんは今にも泣きそうな顔をした。


「あの人は側用人で、上様からの信頼も熱いの。」

「小夏様…今日の夜の事、断れないのですか??」

「それは、無理よ。一度上様にお声をかけて頂いたら断ることなんて出来ないわ。」


「そんな……」

りんは絶望した。

いつかは殺生丸と…

そんなことを密かに想っていたのに。

りんは城に働きに来たことを後悔した。



「それにしても、いきなり雑用から上様の御手付きになるなんて、前例がないと思うわ。」


もはやりんは小夏の言葉など頭に入ってこなかった。
/ 281ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp