第9章 選択の時
そよ風を感じながら、りんは一人野原で薬草を積んでいた。
里での暮らしも随分と経つ。
ここでの暮らしは気に入っていた。
楓に教わりながら薬草を煎じたり、お祓いの手伝いをしたり。
最近は、犬夜叉達に着いて妖怪退治に出掛けたりもしている。
りんは、前までは殺生丸に貰った着物をよく着ていた。
しかし、最近では巫女の格好をしていることが多い。
巫女として、楓やかごめのように強くなりたいと思うようになるとは、自分でも驚いている。
ここで生活し始めて、色々なことが変わった。
しかし、りんには今も昔も変わらない気持ちがあった。
「…そろそろ戻ろう。」
籠いっぱいに入った薬草を持って、りんは村へと戻った。