第8章 強くなりたい。
「殺生丸とりんちゃん、何処に行ったのかしら。」
弥勒の怪我の手当てをしながら、かごめが呟いた。
「あーわし、殺生丸に殺されるな…」
邪見が目をうるうるさせて言った。
みんなは邪見に哀れな眼差しを向けた。
(八つ当たりだ……)
すると、りんが殺生丸と共に戻って来た。
「あ、私も手当て手伝います。」
りんはかごめの元へ行った。
「殺生丸さま、申し訳ございませんでした!この邪見が着いていながらこの始末!!!!」
邪見は殺生丸の前で土下座した。
「…行くぞ、邪見。」
しかし、殺生丸は何も言わずに飛び立った。
(あれ、お怒りでない?!)
「殺生丸さま!お待ちくださいーー!!!」
慌ててついていく邪見をりんは見送った。
「りんちゃん、今日ので怖くなっちゃった?」
「…いいえ。怖かったけど、でも学ぶことが沢山でした。また連れて行って下さい!!」
りんは強い眼差しで答えた。
「その粋なら大丈夫さ。りんは強くなれる。」
珊瑚がりんを見て言った。
「はいっ!」
もっともっと、強くなる。
おわり