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煌めく瞬間にとらわれ

第3章 第2章 部活とすれ違い



「花穂!!」

教室の入り口で裕子が叫ぶ。

「裕子……」

私の姿を確認すると、小走りでやって来た。

「どーした?駅に来ないから心配したよ?」

「あー……ごめんね。今日は1本早いのに乗れたから。」

「お?ダンナは早く起きれたの?雨なのに?」

「いや……あの……」

私は裕子に昨日の帰りの電車で起こった事から話した。

「そりゃー……ヤキモチじゃね?」

「怒ってるよね……」

「だから、ヤキモチだって!怒ってるのとはちょっと違う。」

「うん……」

「仙道さんの爪の垢でも煎じて飲ませてやれ!」

「それ、私も思った。」

「ま、そのうち元に戻るでしょ?花穂も塾やらなんやらで忙しくなんだから、アイツが自立すんのにちょうどいいんじゃない?」

「そぅかな……」

「いいの!あんたは悪くない!仙道さんも悪くない!アイツが勝手にふて腐れてるだけ!ほっときな!」

裕子はにべもない……

裕子は、早々とレギュラー争奪戦に絡めそうだと部活の話を楽しそうに話してから自分の教室に戻って行った。

その日から、授業も本格化し始めて1日が過ぎるのがあっという間だった。

同じクラスに、同じ塾に通う女の子がいたから一緒に行くことになった。

「電車はね、6番ホームから出るのに乗れば安全だよ。ここが始発だから座れるし。」

昨日の話を思わずしたら、そう教えてくれた。

彼女とは通う曜日が一緒だったし、帰りも同じ方向だったから仲良くなれた。
守山芙美子ちゃん。

塾には月・火・水・金と指定された土日に通うことが決まっていた。

学校が終わってから、みっちり3時間。

初日はさすがにヘトヘトだった。

家に着いて、晩御飯を食べてお風呂に入って部屋に戻るとそのまま寝てしまってた。

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