第15章 目覚めの予兆
貴『はいはーい』
ユ「ちょっと散歩してくるね」
貴『嫌な予感がするから、気をつけて』
ユ「ありがとう…」
やっぱり、今日は胸騒ぎがする…姉さんは確定していいくらい。でも…あと1人わからない…
外
ユ「シュウさん…」
シュ「なんだ…あんたか」
ユ「私…最近変なんです。女の人の声が聴こえたりして…」
シュ「へぇ…こっち来いよ見てやる」
シュウさんは私の腕を引っ張り、私を押し倒した
ユ「シュウさん…お願い…」
シュ カプッ
「あんたの血変わったな…覚醒間近だな…今のあんたの血は、熱い…みなぎってくる…」
シュウさんをどかそうと、試みるが上手くいくわけもなくて…
シュ「血が流れているのは首すじだけじゃない…この手首にも新鮮な血が流れてる…皮膚越しでさえわかる…いい匂いだ…」カプッ
私が怯えた顔をしていると
シュ「怯えてるのか?あんたの怯えた顔嫌いじゃない」カプッ
ユ「うっ…いっ…シュウさん」
シュ「これが覚醒か…あんたすごいな…俺も熱くなってきた…」
ユ「覚醒って何?教えて…!!」
シュ「覚醒間近まで生きた生贄の花嫁はいない…」
ユ「生贄の花嫁…ハッ!!私がここに来た理由って何?お父さんとこの家ってただの知り合いじゃないの!?」
シュ「あとは、そいつに聞け…いるんだろ?」
?「相変わらず、勘がいいな…」
ユ「誰ですか?」
シュ「リヒター。俺達の叔父だ…」
シュウさん早く、それだけを言うと楽譜を持って建物から出ていった
リ「甥たちの無礼を許して欲しい…何度言っても直らなくて…さぁ、何を知りたいのですか?」
ユ「私がここに来た理由…どうしてわたしが選ばれたのか…父が生贄の花嫁の花嫁に関わっているのか…」
リ「選ばれた?思い上がりもいいところだ。お前がこの家に来たのは、花嫁の年齢に達し、唯一手に入れやすい存在だったから。それを必然ととるか、偶然ととるか愚かな人間共が考えること」
ユ「じゃあ、お父さんは何も知らなかったんだ…良かった…うっ…」
ドクン…ドクン…ドクン
リ「あぁ…会えるのですね…あなたに…この時をどんなに待ちわびたことか…さぁ、私の元に…!!」
あたりに怪しい風が吹き込んでくる。
ユ「何が…起きてるの?」
ドクン…ドクン
「うっ…はぁっ…」
リ「さぁ、行こうあの人の元へ」