第4章 レイの記憶
私は、姉さまが持ってきてくれた白のワンピースに袖を通し、自室に向かう途中、レイジさんに呼び止められた。
レ「貴方、私の部屋に来なさい。」
貴『はい…』
(あ〜、絶対キツイ尋問されますよね〜)
レイジの部屋
レ「そこに座りなさい。長い話になるでしょうから」
貴『ありがとうございます…』
レ「いつから、体に異変が起きたのですか?」
貴『えっと…新月になると私は、体調不良になるんです。小さい頃からそうでした。でも、今回みたいに激しい頭痛は無かったです。しかも、頭の中で人の声がしました。あっ!!紅茶を飲んでからです…』
レ「なるほど…人の声というのは?」
貴『女の人の声です。しかも、《私は、あなたでもう、あなたの中にいるのよ》って言われました』
レ「分かりました。その女の声は今後も続くでしょう」
貴『なくす方法ないんですか?』
レ「その機会を待つしかないですね…まぁ、いざとなったらどうにかなりますよ」
貴『本当ですか!?その時はお願いします。失礼します。』
レ「待ちなさい。」カプッ
貴『痛っ!レイジさん…』
レ「!!あなた血の味変わりましたね。もっと濃厚になりました」
貴『もう、止めて…』
レ「新月の事を彼らに言うんですか?」
貴『余程のことがない限り言いません』
レ「そうですか。あなたの体調に次、変化があるとしたら月蝕の時でしょうね」
貴『何か言いました?』
レ「いいえ、貴方には関係ないことです」
貴『そうですか…おやすみなさい』