第24章 無神 アズサ
アズ兄の部屋がわからず、キョロキョロしながら歩いているとある部屋の前で立ち止まったら、ドアがひとりでに開いた
アズ「入って…」
貴『アズ兄?見せたいものって…?』
アズ「これだよ…全部オレの宝物…」
そこには、数えられる程度の短剣が丁寧に飾ってあった。
貴『色んなデザインがあるんだね…』
アズ「ねぇ…?聞いていい…?オレの事好き…?」
ユ「えぇっ!?」
貴『ア…アズ兄?何言ってるの…?』
アズ「君は…オレを…殴ってくれる?」
ユ「む…無理だよ!!そんなことできない…!!」
アズ「そう…残念…オレの事嫌いなんだ…」
ユ「な…なんでそうなるの!?」
アズ「でも、オレは君のこと嫌いじゃない…君はオレと同じ…匂いがするから…ねぇ、このナイフさっき研いだばっかなんだ…」
貴『ア…アズ兄!?変なことしないよね…?』
アズ「君の肌に刺さるところ見たいな…きっと素敵だよ」
ユ「!?!?」
すでにユイの首の近くには、アズサのナイフがあった。アズサのありえない言動にユイとレイは、ただただ困惑と恐怖しかなかった、
ユ「いやぁっ!!お願いっやめてアズサ君!!」
貴『アズ兄?そのナイフ離してよ…?』
アズ「そんなにいや?じゃあ、代わりにオレを切って…」
ユ「私っそんな事っ!!」
アズ「大丈夫…」
アズサは、自分の持っていたナイフをユイに渡し自分を切るようにせがむがユイはそれに応じず、できないと身をよじった拍子にアズサの手の甲をかすめてしまったのだ
貴『アズ兄!!大丈夫!?』
アズサの反応がおかしい…レイの問いかけに応じず、作られた傷を見て笑っている
アズ「ふふっ…ふふふ。オレに生きてる意味を…証を…いい…すごくいいよ」
ユ「よ…良くないよ…手当てしなきゃ」
手当をするための道具を持ってこようとして、部屋を出ようとするが、アズサに阻まれてしまう
貴『アズ兄たち!?』
ユ「この体勢…何!?レイが誤解しちゃう!!」
アズ「いらない…それより君の血をちょーだい…」
貴(血!?血をちょーだいってどういうこと…!?)
今までの記憶がなくなったレイには、アズサが何を言っているのか訳がわからなかった