第2章 深まる関係
写真部全員で駅まで見送りに行くと、シュリは驚いた。
みんなそれぞれシュリに声をかけ、紫音はこう言った。
「シュリ、七瀬のことは俺に任せてね。」
みんなの前でそんな事を言われて照れ臭かったが、シュリはあたしと紫音の関係の変化に気付いたらしく、安心した様な顔をした。
シュリが大変な時に紫音と付き合い始めたなんて言えずにいたが、シュリはあたし達を見て微笑んでくれた。
大学に入学してからずっとシュリと一緒にいた。
短い期間で色々あったけど、毎日が楽しくて幸せで。
シュリがいてくれて本当に良かった。
シュリと友達になれて本当に良かった。
シュリは、絶対に大丈夫。
病気に勝って必ずまた戻ってくる。
そして…徹と幸せになってほしい。
色んな想いが込み上げて、泣きそうになった。
でも、シュリも涙を堪えているのが分かったから、あたしも涙を堪えた。
「シュリ、みんなあんたが戻って来るの待ってるからね。必ず戻って来てね。」
ずっと、待ってるから。
時間になり、シュリは母親と共に改札の中へ入って行った。