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血の争い【黒子のバスケ】

第5章 同盟


結紀の中で、反発も起きるだろうと予測はしているがこの先の未来が不安で仕方なかった。ということで、会議は解散した。すぐに結紀は席を立ち静かな場所に行こうと会議室を出ようとしたところで、後ろから緑間に声を掛けられた。

「おい、お前…疑問に思ったことがあるのだよ。」

「何かな?緑君?」

緑間に声を掛けられた結紀は不思議に思いながらも答えていく。2人の会話を睨み付けるように見ている昴輝と彰だ。"緑君"という言葉に、眉間に皺を寄せてしまう緑間。よほど、気に入らなかったと思える。

「"緑君"ではない。緑間真太郎なのだよ。」

「"緑君"でもいいと思うけど…一体、何のよう?」

「…何故、あの時、敵であった高尾を助けた?」

「…。」

緑間の一言に会議室にい全員が黙った。その質問に完全に黙ってしまう結紀。それと同時に昴輝と彰は驚愕の表情を浮かべていた。結紀は、まさかここでそんな質問をしてくるとは思ってもいなかっただろう。

重々しい空気が会議室に広まる。だが、やがて結紀はクスと口元を僅かにつり上げて静かに緑間の質問に答えた。

「…気まぐれだよ。それだけ…。失礼します…。」

それだけを告げて結紀は会議室を出て行ってしまう。その様子から緑間は難しそうな表情を浮かべては高尾本人は、どこか気まずそうな表情をしていた。そして、昴輝と彰はお互いの顔を見て何かを確かめるような瞳になっていた。

お互いに頷いて昴輝と彰は会議室を出て、結紀を追いかけて行くのだった。
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