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血の争い【黒子のバスケ】

第6章 頭首


結紀状態を日向達に伝えてその日は解散した。結紀が目覚めるのは数日後だった。だが、その数日の間に色々と変化が起きていた。族同士の同盟が広がり始めた。

会議室に集まった狐族達。どうやら重要な知らせが入ったのだ。静寂が広がる中で、会議室の扉がゆっくりと開かれる。

「あ、笠松センパイ。どうだったっスか?」

「…あぁ、勿論、人間と同盟を組んだ。」

そう、笠松は狐族の頭首なのだ。やるじゃない…という表情を見せる華菜。笠松は机にあった資料を手に取り、目を通す。その表情は、どこか険しかった。やがて、息を静かに吐き出す。

「頭首さん、死神族と鳳凰族が同盟を結んだって本当ですかー?それだけじゃない、他の場所も…。」

華鶴は資料に目を通しながら笠松に質問をする。笠松は、あぁ…と短く返事をしてから席に座る。やがては、静かに言った。

「…これから、大きな戦闘が起こるぞ。」

その一言に、黄瀬、華菜、華鶴、氷室の目付きが鋭くなった。それは、まるで覚悟ができているということが読み取ることができる。

その資料に書かれていたのは、同盟についてだった。狸族はやはり狼族。そして、鳳凰族は死神族と同盟を結んだ。

ずっと、眠りについていた為、いつも以上に体が重く感じる。結紀は、彰に支えられて湖から出る。湖から出ると、昴輝や他の吸血鬼達がいた。そして、昴輝や他の吸血鬼達は結紀の目の前で跪く。ついでになのか、彰も跪く。

「お待ちしていました…。俺達の頭首。」

「…ご無事でなによりです…。」

彰は、柔らかな笑みを浮かべて結紀に言う。
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