第13章 人の部屋に入る時は必ずノックをしましょう
土方「そうか。分かった。」
『本当にごめんなさい。でもこんな私を好きになってくれてありがとうございます。』
土方「謝んな、惨めだろーが。まぁ俺を振った理由は何となくわかってらァ。だが…」
語尾を濁らせたかと思いきや土方さんの視線が私に移り、前にもあったように私の頬に手を当てニヤリと笑う。
近くもなく遠くもなく、ごく自然な距離で。
土方「俺は諦める気は一切ねェ。隙あらばいつだってお前をアイツから奪ってやる。」
まるで私の気持ちを見透かしているかのように私の目をまっすぐ見つめてそう言い放った土方さんから目をそらせないでいると、ベチャッという効果音が一番適正であろう音が聞こえた。
音の正体が分からずにいると土方さんの顔にうっすらと青筋が浮かび、それは徐々にハッキリと浮かび上がる。
そして次に聞こえるのはあの人の声。
銀時「あれー?ごめーん、全然気付かなかったわーそんな所に土方君が居たなんて俺全然気付かなかったわー。」