第12章 一人は好き。独りは嫌い。〜過去篇〜
「そんなの、ぎ、銀さんらしくないですよ!!!」
なんとかこの恥ずかしい状況から逃げ出そうと何とか説得してみるけど、すんなり解放してくれる訳もなくて心臓の動きは速さを増していくばかりで。
銀時「これがご褒美って事で。じゃ、おやすみ〜。」
「えっ、ちょっ、銀さん、寝るんですかっ!」
銀時「うるせぇなぁ〜。その煩い口塞ぐぞ。」
そう言って身体を少し離しジッと私を見る銀さん。
そして気が付けばどんどん顔が近付いてくる。
(えっ!やだ!近い近い近い!寝起きなのに口臭鼻に着いちゃう!口臭いとか思われちゃう!やだやだやだ!!)
心の中でそんな事を考えている時点で私ってホントに馬鹿なんだとつくづく思う。
それでも容赦なく近付いてくる銀さんの顔を見ていられなくてギュッと目を閉じた。
「………っ。」
あ、あれ…?何とも無い。
そう思って片目から徐々にゆっくり目を開けるとニヤニヤしている銀さんの顔。
銀時「なに?そんな顔赤くして目まで閉じちゃって。ちゅーされるかと思った?」