第12章 一人は好き。独りは嫌い。〜過去篇〜
「ごめんなさい我が儘言ってしまって。」
銀時「これでお前が安心するんなら俺ァ構わねーよ。」
銀さんは天井を、私は銀さんの方を向いて繋いだ手はそのままで私たちは布団に身体を任せる。
こんなにも落ち着く。
さっきまでの不安が嘘みたいに眠気だけが私を襲った。
そして私が眠りに入るまで時間はかからなかった。
「………一人に…しな、い…で。」
銀時「…ん?…なんだ寝言か。ったく、俺の気も知らねぇで。」
寝言を言っている事も私の寝言に呆れる銀さんの事も、
一晩中銀さんが理性と戦っていることも、そんなこと私一切知るはずもない。
でも隣にいてくれるだけで、さっきみたいな夢を見ることも無く私は深い眠りにつくことが出来たよ。
ありがとう、銀さん。