第12章 一人は好き。独りは嫌い。〜過去篇〜

銀時「…どうした？泣いてんのか？」


「ごめんなさい…起こしちゃって………」


銀さんの声を聞いて更に心が安心で満たされていく。
安心すればするほど涙は止まらない。

でも、やっぱり不安は消えない。
安心した分だけ孤独という恐怖が増えて、私の中から消えてくれない。


銀時「あーもう泣くな。銀さんここにいるから、な？」


「……はいっ。」


とはいったものの、大人しく止まってくれる物でも無くて。
どうすればこの感情から逃れられるのかな。

どうしたら楽になれるのかな。


銀時「寝るまで起きててやっから寝ろ。夜更かしはお肌の大敵だぞ。」


そう言って布団に入れと催促されてしまう。
でも、震えていながらも私は銀さんの手を離せなかった。

この手を離したら全て夢になってしまいそうで、怖かった。