第10章 仲良くお仕事に行きましょう
二宮視点
翔さんの部屋を出て、そのまま自分の部屋に帰って来た。
自分の部屋に前で廊下を見る。
ダッシュで来ると思った人が来ない。
(マー君は、潤くんと一緒に居るのかな…)
部屋はストッパーが立ってる。
(うん これなら…廊下でうろうろしないよな…)
{やさしいのぉ 君影の坊よ}
白髪で長い白い髭の小人がふわっと 俺の横に現れる。
≪その名で呼ぶな 恥ずかしい俺はカズナリだ≫
{そう 声を荒げるな どこぞの若造と同じであるぞ}
≪ム! アヤツと一緒にするな!≫
小人を振り切って、バスルームに入って鏡を見る。
(はー アイツ…早く帰ってこねーかなぁ)
猴が側に居る時は、こういう霊的接触者の対応はしなくていい。
(ハワイに来て 話しかけてくるヤツ…多い気がする…)
A「にーのーちゃぁん♡」
バカでかい声で俺を呼ぶ。
「うるさいですよ!」
(せっかく開けておいたんだから、静かに入って来いよ…まったく
ま 血の通った声を聞くだけ 良いとしましょうか…)
A「ココに居るの?」
近くから声が聞こえてきた。
「部屋に居てもいいので、静かにしててくれますか?」
(髭でも 剃ってたテイにしましょうかぁ)
顎を触る。
A「はーい」
大きな返事が返ってきた。
(小学生か!)
静かにバスルームの扉があけ「う・る・さ・い!」と一喝する。
A「ごめん」
シュンッと肩を落とし チラッと見ては、伏目にして、チラッと見て伏目にするマー君。
(もう…「潤くんは?」話 変えてやるよ)
顎を触りながら聞く。
A「一緒に行こうって言ってあるよ?」
「待たせてるんですか?」
A「プチ集合って言ってある」
「もう!それ早く言えよ。急ぐよ!」
テーブルに置いてある携帯とメガネケースを取るって部屋を出る。
A「今日の潤ちゃんは優しいから大丈夫だよ」
背中側から手を伸ばして、肩を押すマー君。
(そんなに 押さなくても ちゃんと歩きますよ…)
少し顔を動かして、ほんの少し見える大きな温かい手を見る。
(でも この手は嫌じゃないんだよなぁ…)
エレベーターの前に潤くんが立っている。
「あ!ほら 待ってるよ!!」
足が早まる。