第18章 登場のシーン
相葉視点
M「マイク貰う」
手を伸ばす潤ちゃんが声を出すと、マイクを差し出すスタッフ。
スタッフ「どうぞ」
俺にもマイクを差し出すスタッフ。
「ありがとう!」
マイクを貰って階段の方に歩いて行く。
トントンと金属の音が響きながらメインステージの真ん中に出る。
M「登場!」
潤ちゃんがメインステージに出て手を広げる。
( とおおじょおお )
俺も一緒に手を広げる。
M「犬養!タイム見せて」
犬養「はい」
直ぐにストップウォッチを持ったつかさちゃんが駆けつける。
(ちょっとだけ 待ち ですね…
それにしても、スゴイセットだなぁ)
昨日も見たはずの会場を見渡す。
(ここにファンの子が一杯になるのかぁ…)
「ニノ…」
密着のハンディカメラを持った人がニノに近づいて行く。
N「なに?」
ニノがめんどくさそうに返事をする。
近づいてきたのは 川本プロデューサー
(俺たちは“かわもっちゃん”って呼んでいる🎵)
N「話しかけないで、仕事してください」
フンとソッポを向くニノ。
(ふふ ニノに振られた!)
川本「ふふ 邪険にすんなよ ちゃんと仕事もしてるよぉ」
ハンディカメラを覗きながら翔ちゃんの方に動きだす。
(フラれたからすぐ、チェンジなんだぁ
潤ちゃん 考え込んでるし…
段取りが聞きやすいから、近くに行こう)
M「用意している音源より長い…
顔のアップのタイミングをズラせば…
いや そうすると…」
ぶつぶつ独り言を言いながら考えている潤ちゃん。
(歩くタイムが多いの?)
「じゃ もう一度 歩いてみる?」
声をかけると 潤ちゃんが俺の方を向く。
(ふふ ビックリしている!!)
「頭の中より 動いてみる方が早いよ?」
(その方がみんなも、分かりやすいし!)
サングラスを少しだけ動かした潤ちゃんが「みんな ちょっといい?」と声を出す。
N「なに?」
ニノが一番に反応する。
(うん!ほら、ニノが直ぐ反応する)
M「さっきのヘリの立ち位置にもう一度行ってくんない?」
N「もう一度 歩く?」
ニノが聞き返す。
M「うん」
頷く。
(ではでは、階段の所に移動しておこう)