第3章 ずっと、君のそばに。
「ビールでいい?」
「あ、うん。」
さっきまで緊張してたのとは
打って変わって
リラックスした雰囲気。
「カンパーイ!」
はー、うまい。
やっぱり仕事終わりだと格別。
あ、やっぱり
翔さんと一緒ってのもあるかな。
でも…、なんでだろ。
これからついに…、と思うと、
なんだかペースが速くなる。
「大丈夫?ニノ。」
そう翔さんに心配されるけど。
「うん。」
全然大丈夫。
なぜか、酔えない。
こんなに強いはず、なかったんだけど。
結局言えずじまいで、
飲むだけ飲んで翔さんちに
泊めてもらうことに。
「俺、ソファーでいいよ?」
一応、こっちが泊めてもらう身だから
ベッドに寝かせろなんて言えないし。
「え?でも…、
わざわざソファーじゃなくてもいいけど?
うち、ベッド2台あるんだよね。
簡易だけど。」
さすがお金持ち。
すっごいいい家柄だもんね…。
ま、それは置いといて。
「じゃ、お言葉に甘えて。」
着替えて、
風呂入って(さすがに別々にだけど)、
簡易ベッドに倒れ込むと、
やっと酔いが回ってきた。
う、頭痛い…。