第5章 個人ランク戦
「琥珀、これ食うか?」
荒船先輩が士郎に軽く注意してくれていると、奈良坂先輩がプリンを差し出してきた
「プリン!いいんですか!やっぱ駄目だとか言っても食べますよ!?」
「買ったはいいが、食べきれなさそうでな。琥珀は甘いもの好きだったよな?」
「大好きですー!わーい見てみてプリンもらった!」
笑顔で士郎に見せると、またため息をつかれた
「見てたから知ってるって、早く食べるよ」
「へへー今日はからあげ弁当なのだー!」
「カロリー考えなよ…最近太ったんじゃない?」
からあげ弁当を見せると、士郎が横からぷにっとお腹をつついてきた
「ほら、お腹ぷにぷに」
「女の子に太ったとか言っちゃいけないんですよーだ!だから士郎はモテないんだ!それに女の子はちょっと肉ついてるものなんですー!」
「…お前ら本当にそれでいいのか?」
ため息交じりに遼に言われてお互いに首を傾げると、皆に笑われてしまった
士郎はものすごく不服なようで、顔を真っ赤にして怒っていた、珍しい
あっという間に昼休みが終わり、学校が終わる
学校とボーダーの間に家がある為、そのまま本部に行く皆の荷物を一旦部屋に置いてそのまま本部へと向かう
そのまま各々やりたい事や任務などに行くため別れた
私は隊室へ顔を出してからすぐに個人ランク戦へと向かう
私は黒トリガーを所持しているため、ポイントが付かない
所持していないときにポイントを貯めていたため、完全万能手などと言われてはいる
だが、風間隊に城戸司令に無理言って置いてもらえているのもあり、個人ランク戦への参加は可能なのだ
私が勝ってもポイントはもらえない、もし私が負けたら以前の記録ポイントとの差で相手だけポイントが増え、私は減らない
そんな特別ルールがあるのだ、つまり相手はローリスクハイリターンと言う事
そのルールのせいで、よく知らない人からも誘われるがその度にこてんぱんにしている
「あれ、琥珀ちゃんだー!」
「駿くん…と修?」