第3章 冬休み
しばらくすると、栞先輩が手伝ってくれたお陰でだいぶはかどった
それに京介も途中から手伝ってくれたので、残りは本部に戻ってからもできる量になった
「うわーん栞先輩も京介もありがとうございましたー!」
「半泣きにならないの、まだ全部は終わってないんだからね?」
「これからは自分でやれよ?」
「本部にはない優しさを感じるよ…二人とも大好きー」
シクシクと半泣きになりながら喜ぶと、ガチャッと誰かが入ってきた
「あれ?琥珀じゃない。なんで玉狛にいるのよ?」
「小南先輩!レイジさん!お久しぶりです!」
「知らないかったんですか?小南先輩、琥珀は今日から玉狛支部に異動になったんですよ」
「えぇ!?そうだったの!?あんた風間隊はどうするのよ…!それに異動なら私に一言言いなさいよね!」
「いや…その……玉狛に異動はないですけど…宿題を手伝ってもらいにきただけで…」
「…え?」
入って来るや否や驚いて肩をゆすってくる小南先輩に衝撃の一言がはしる
「すいません小南先輩、嘘です」
「ハッ!!!」
驚いて怒る小南先輩をレイジさんが宥める
相変わらず玉狛は平和らしい
「久しぶりだな、琥珀。元気にやってるか?」
「はい、レイジさんも元気そうでよかったです」
「久しぶりだな…雷神丸のおなか触る?」
「久しぶり、陽太郎。雷神丸は遠慮するね」
「なぜなのだ!気持ちいいのに!!」
相変わらずの陽太郎に笑みがこぼれると、栞先輩が口を開く
「そうだ、琥珀ちゃんも訓練参加していかない?」
「訓練?」
「そう、今こいつらをアタシ達が育ててるのよ」
どうやら小南先輩は遊真、レイジさんは千佳、京介が修を担当しているらしい
「へぇー楽しそう!やるやる!」
そういうと、栞先輩の眼鏡がキラリと光った
「じゃあ早速、訓練行こうぜ!」