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voice【気象系BL】

第4章 楽園


最後はいかだに乗って
対岸についてゴール。

「ねぇねぇおじさんたち、
 競争しようよ!」

上級コースに果敢に挑戦してきた
俺らをおじさん呼ばわりする
小学生3人組と
なぜか速さを競うことになる。
しかも「所詮小学生」となめていたら
まさかの小学生のほうが速い…!

負けるわけにはいかないと急ぐと、
最後の最後でいかだが転覆。
頭までずぶ濡れになって対岸へ上がると
小学生3人組は大笑い。

「君たちが病気したら
 治すの俺なんだから
 そんな舐めてかかるなよ…」

小児科勤務の俺のひとりごと。

「まあ雅紀のバカさは
 よく医者になれたなってくらいだもん。
 小学生に見下されたって
 しょうがないよ」

真面目な顔で
グサッと刺さる一言を言う
翔ちゃん。

「さっ、医者が風邪ひいたら終わりだよ。
 さっさと帰ろ?
 時間も時間だし、もう帰らなくちゃ…」



…車に乗り込もうとするも
全身ずぶ濡れなわけで。

「翔ちゃん、シート濡れるけど…」
「もういいよ、
 あとでドライヤーで乾かす。
 それより俺早く座りたいから(笑)」

1回高いとこから落とされて
精神的にもやられてる翔ちゃんを助手席に、
とりあえず車に乗る。

汗拭き用に持ってきたタオルで
頭だけ軽く拭いていざ帰ろうとすると、
翔ちゃんは俺の方にもたれかかって
すでに寝てる。
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