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voice【気象系BL】

第2章 復活♡LOVE


中に入ると、どことなく
懐かしい感じがした。

多分、その正体は店の看板メニューでもある
メロンパンだったんだろう。

小さいころよく食べてた、
実家近くのパン屋のメロンパンの匂いに
似ていた。


隣にあった
カレーパンと一緒に
トレーに乗せて、
レジへ持って行く。


「703円でーす。」

そう言った店員が、大野さんだった。


第一印象は、その辺にいる
ちょっと明るいお兄さん。

みたいな感じ。

この時はまだ、大野さんが
俺より3つも年上だなんて
思ってもいなかった。

それくらい、幼い感じがしてた。


パンを袋につめて、
お金を払って、
パンをもらって、

「ありがとうございました!」

思わず笑顔になるような、
そんな明るい声で挨拶される。


いつもお店とかで
こっちから喋ることなんて
無いに等しかった俺なのに。

「また来ますね。」

つい、そんなことを言っていた。



それが、俺と大野さんの出会いだった。




それから、工事が終わっても
劇団の稽古帰りは回り道して帰って、
この店に寄るようになった。

その間に、
“大野 智”というフルネーム。
俺より2つも年上だったこと。
フランスの有名パン屋で修行したあと、
最近ここで店を始めたこと。

大野さんについて、
いくつか知ることができた。
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