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voice【気象系BL】

第2章 復活♡LOVE


「かずっ!」


横殴りの雨の中。
大野さんちを飛び出した、俺。

さよならも何も言わずに。
いや…、正確には、言えなかった。


いつか終わりが来るとは思っていた
この関係だけど。

まさか自分から
終わりを告げることになるとは
思ってもみなかった。


ケンカ別れしたわけじゃない。

仲が悪かったわけでもない。

悪いのは、全部俺。


このままでよかったのに。

このままがよかったのに。


ちょっと寂しかったくらいで
意地張って、飛び出してきて。

大野さんだって忙しいの、
わかってるのに。

俺がちゃんと伝えられれば…。


って、飛び出してきた瞬間
後悔ばっかり。

でも…、戻れない。

俺の性格のせいなんだろうな。
きっと。



半年くらい前、劇団の稽古帰り。

いつも帰ってる道がたまたま工事中で
車じゃ通れなくて。

しょうがなくちょっと遠回りになる
別の道から帰ってたら。

最近できたのだろう。
俺の見たことがないパン屋ができてて。

パンと言えば
スーパーで売ってる菓子パンしか
食べてなかった俺。

たまには手作りのパンも
食べてみたいな、なんて
ふと思い立って立ち寄ってみることに。
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