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Bitter Sweet【気象系BL小説】

第6章 A×S【愛くるしい】







0.02mmの距離が
すごくもどかしくなる。

0.02mmなんて、
本当にすぐ近くなのに。


でも俺達には、
いつもそれが遠かった。

だから…今日は……。



「今日はっ、しなくていいから…」


ゴムの封を切ろうとしていた
雅紀に手を伸ばし、それを阻止する。


「えぇ…でも……。」


なんて躊躇う雅紀をどうにか促す。

もう、そんな少しの距離で
俺は切なくなりたくなんてない。

雅紀だってそうだろ?


0.02mmの距離のせいで、
俺達は完全に繋がれてないんだから。


「ねぇ、お願い…今日はいらないから…」


めんどくさい女みたいに、
雅紀の腕にすがり付く。


そのうち雅紀は諦めて、
ひとつ溜め息。

「それ、ってさ…」


雅紀が俺の唇を撫でる。


「…俺、すげー嬉しいんだけど…
期待しちゃっていいワケ?」


そう言った雅紀の言葉は、
今までで一番雄の顔をしてた。


「…うん。そうだよ。
だから、早くシよう…?」

「うん、…痛かったら、言ってよ?」

「ん、わかった…早く…」

「急かすなって…
つか、煽んないで…。可愛すぎるから。」


そんなことない、と言う前に
唇を塞がれた。
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