第6章 A×S【愛くるしい】

潤滑油を指に纏った
雅紀の指が蕾に触れると、
体が強張るのがわかった。

…いやなわけじゃない。


ただ、俺がもうどうにかなって
しまいそうなくらい、
とろとろにされてしまったから。

これ以上されたら、
もうどうにかなってしまいそうだ。


「…いい？」

「ん、…平気…。」


ふうっと息を吐いて、
入りやすくする。

雅紀は、「いい子だね。」なんて
目を細めて笑ってくれる。

その顔が俺は好きで、
どうも嬉しくなってしまう。


「ぁっ…く、」

「…痛くない？平気？」

「ん、大、丈夫っ…続けて…？」


雅紀が空いてる手で俺の頬を撫でて、
ゆっくりと指を抽送する。

解しているだけでも
感じてしまう俺は、相当だ。



「んっ…はぁ、雅紀…っ、」

「ん？なーに？」

「ぎゅっ…て、して…？」

「ふふっ、可愛いの。
いいよ。はい、ぎゅー」


下は解したままで、
体は雅紀に包まれている。

雅紀だけの俺になりたいから、
唇を俺から重ねた。