第15章 Ⓡ◆Boy meets Boy！（神田）

「ユウ…お腹、くるし…これ、抜いて…」

「そんなに苦しいもんじゃねぇよ。不慣れでそう感じてるだけだ」

「なん、で…そんなことわかるの…」

「そう言われた」

「っ（誰に!?）」



神田に男色の気はなかったはずだ。
学習してきたというのはどうやら本当らしいが、その知識の元は一体誰なのか。
堪らず凝視で問い掛けても、神田は顔色一つ変えなかった。



「ココはまだ疼いてんだろ。解放させてやれ」

「っ何、して」

「やり方ならさっき見てたからわかるだろ？ほら、」



腕に縋る雪の手を神田が導いたのは、未だそそり立つ雪自身だった。
されるがまま握り込めば、自分の手だというのに腰が震える。
先走りと小瓶の愛液で塗れたそれは、滑り良くくちゅりと音を鳴らす。



「ぁ、は…っ（嘘。なんで。手が、止まらない…っ）」



神田に与えられ知った刺激と同じだ。
気付けば勝手に善いところを探して、両手は拙くも自身のものを扱いていた。



「いいな、その光景。すげぇ腰にくる」

「っ！それ、触らな…ッ」



真珠の先に付いていた金属の輪っかに神田の指先が引っ掛け軽く引けば、大袈裟なまでに体を跳ねて嫌だと雪の首が振り被る。
抜けそうになりながらも咥え込まれたまま、蕾を塞ぐ真珠は小粒ながらに雪の神経を昂ぶらせた。



「嫌なら手を休めんなよ。ちゃんと自分が気持ちよくなれるところを見つけてみろ」



くいくいと神田の指が軽く引く度に、真珠が僅かに顔を覗く。
その度にぞわぞわと腰の奥を走る感覚は、奇妙な波の前触れのようだ。

呑まれたくない。
その一心で、雪は目の前の快楽を貪った。



「っぅ…ふ、く…んッ」



言われたからしているだけ。
仕方ない。
そう頭の隅で言い聞かせながら、濡れた両手は忙しなく刺激を与え続ける。



（気持ちいい。気持ち、いい）



そう感じてしまうのも、神田に与えられた小瓶の所為だ。
仕方のないことだと言い聞かせながら、裏筋を擦って、カリをなぞり、鈴口を撫でる。



「ぁ、あ、も…っ」



排泄に似た予感が走る。
溢れる先走りで両手を濡らし、ぐちゅぐちゅと音は激しさを増した。