第2章 ALWAWYS
ゴメン…嘘を吐く。
嘘で、嘘を隠すことを許して……。
「私…」
「ん?」
「怖い……から、海賊…」
嘘。
怖いわけない。
恐れてなんか、いない。
「あぁ、だよな…普通は怖いよな」
「…」
「あ、その傷、手当てしたから大丈夫だって船医が言ってたぜ」
「…!!ね、ねぇ、私…どの位寝ていた?」
「んー、運んだのは一昨日だから…」
そんなに…。
急がなきゃ。
「…ルナーエクレピスまで、時間がない!」
「ルナー…何だ?」
「月食よ」
次のルナーエクレピスまでに、シルガに行かないと。
そして、エルナーダの森で力を捨てるんだ。
「…この、船は…どこに向かってる?」