第2章 ALWAWYS
こんなところで、終わるわけにはいかない。
立ち向かわなきゃ。
力を完全に、捨てるために…。
「…………ッハ!!!」
ガバッと起き上がるサファイア。
自分は森で気を失ったはずだった。
今、自分はベッドの上にいる。
「…船?」
波の音が聞こえる。
その時、ドアが開いて誰かが入って来た。
「目が覚めたか?」
「…」
「あ、ワリぃ。俺はエースだ」
「あぁ、助けてくれたんだね…ありがとう」
目の前にいる男に、嘘を吐いた。
自分は関係のないフリをする。
嘗ての、仲を戻してはいけない。
忘れるため。
忘れられるため。
「ハルィ…だったよな」
「そう…」
懐かしい。
ハルィと呼ばれるのは何年ぶりだろう…。
エースたちに出会う少し前までの、名前。