第14章 Dear my doctor
櫻井side
「相葉くん、一緒に飲まない?
迷惑じゃなければ…泊めてもらってもいい?」
あれから4日。
正直、そろそろ苦しかった。
誰かにすがりついて全てを吐き出したかった。
だから…相葉くんの優しさに…笑顔にすがりたいと思った。
A:「もちろん!泊まってって!明日の収録、
中止になったら朝はのんびりできるよ」
にっこり笑って明日のスケジュールを教えてくれる。
そういえば…スケジュールチェックさえしてなかったな、俺。
A:「んじゃ俺も飲もうかな?」
そう言ってビールを取ってきた相葉くん。
プルタブを開けて俺の方に缶を差し向ける。
小さく乾杯って言って、冷えたビールを口にした。
ここんところ、まともに食べてなかったからほんのちょっとのビールでも酔いがまわる。
相葉くんを見るとニコニコしてるけど目はどこか真剣で…。
A:「翔ちゃん、あのね?
俺さ、今ドラマで医者じゃん?
問診のシーン、かなり重要なんだけど俺的に
いまいちで…。
ちょっと練習に付き合ってくれない?
あ、べつにドラマのシーンの再現したい
訳じゃないから、そのまま飲んでて
平気だから」
アルコールで多分気持ちのどこかが緩んだんだと思う。
相葉くんの言葉に頷いた俺。
A:「ありがとう」
そう言ってテーブルを挟んで座ってた相葉くんが俺の横に移動してきた。